再生医療美容!脂肪幹細胞注入の危険性と副作用、 リスクについて

近年では医学が進歩してヒトの細胞由来の幹細胞を用いた「再生医療」が研究され、これまでは不可能だとされていた病気やケガの治療が可能になるという期待が大きくなっています。

それに伴って美容クリニックの施術にも「幹細胞」を用いた技術が導入されるようになり、これまでのアンチエイジングよりさらに進んだ“バックエイジング(若返り)”や豊胸術などが可能になっています。

さて、このような再生美容術には危険や副作用などのリスクはないのでしょうか? まとめました。

脂肪幹細胞注入って?

幹細胞治療

美容クリニックで実施されている「脂肪幹細胞」を用いた注入法には主に二種類あり、“皮膚の若返り”と“豊胸”があります。それぞれの特徴を簡単にご紹介します。

皮膚の若返り(バックエイジング)

患者本人の腹部や太ももから採取された脂肪から「脂肪幹細胞」を抽出して、気になる顔の深いシワやくぼみ、顔のこけなどに注入。メスを入れることなくシワやくぼみを滑らかにし、全体的に自然でふっくらとした若々しいフェイスラインに仕上げる治療法です。

豊胸(脂肪幹細胞注入)

患者本人から採取された脂肪を脂肪と幹細胞を分離。脂肪からは不純物を取り除き、先に分離しておいた幹細胞を混ぜ合わせて乳房に注入する豊胸術です。

こうして“脂肪幹細胞”を同時に注入することで、従来の脂肪注入法よりも生着率が大幅にアップ。シリコンバッグのような人工物とは異なり、見た目も感触もより自然になり1~2カップほどサイズアップさせることが可能です。

脂肪幹細胞注入の危険性と副作用

幹細胞治療

皮膚の若返りでも豊胸術でも、脂肪幹細胞を注入する際には非常に高い技術が要求され、施術するドクターの腕が求められます。

また、吸引した脂肪の中に水分や死活細胞などの不純物が混入したり、脂肪から幹細胞を抽出する際の技術が十分でなかったりした場合に副作用や危険が生じるリスクが考えられます。

しこりができる

脂肪幹細胞注入豊胸術で考えられるリスクのひとつが「しこり」です。

このように「しこり」が生じる理由には、脂肪注入の際に分離した幹細胞と脂肪を合わせた中に、死活細胞といった不純物が混入することによって脂肪が壊死してしまい「しこり」が生じる可能性があります。

また、脂肪注入の時に一つの箇所にまとめて注入すると、脂肪が大きな塊になって中心部まで酸素や血液などの栄養が十分に行き届かなくなり、脂肪細胞が壊死して「しこり」や石灰化などのトラブルが生じる場合があります。

ここには脂肪を注入する際の高い技術や豊富な経験などが求められるのです。

感染症のリスク

採取した脂肪から幹細胞を分離したり再び脂肪を混ぜ合わせたりするときや施術の際に何らかの菌が混入すると、それらの脂肪を注入した後で炎症が起こり発熱や痛みなどの感染症が引き起こされる可能性があります。

また、たとえ純度100%の脂肪注入を行っても一か所に過剰に注入すると、しこりになるだけでなく感染症のリスクが高まると言われています。つまり、脂肪の採取や注入するオペ室など徹底した衛生管理と高度な技術が欠かせないのです。

吸引した箇所のデコボコ

脂肪幹細胞注入に用いられる脂肪は、患者本人の太ももや腹部から吸引して採取されます。こうして吸引した脂肪から気になるバストアップに成功しても、吸引した部分がデコボコして術後3ヶ月以上たっても回復しない場合があります。

脂肪吸引した後に肌の表面がしばらくの間デコボコするのは“拘縮(こうしゅく)”と呼ばれる症状です。これは、吸引した脂肪部分の周囲の繊維質が、細胞を元に戻そうとして皮下組織にはたらきかけるために生じる自然な症状。通常は1~3ヶ月程度でなじんでいき解消されます。

ところが、経験が浅いドクターや吸引の機材の古さなどの原因で脂肪の取りムラがあると、術後3ヶ月以上たってもデコボコしてしまうことがあるのです。

リスクを最小限に減らすために

脂肪幹細胞注入

今回は脂肪幹細胞注入の危険性と副作用などリスクについてまとめました。

先進的な技術である脂肪幹細胞注入は、脂肪細胞が定着しやすいと言われ自然なカタチで豊胸が可能になったとされています。とはいっても「しこりができた」とか「吸引した部分がデコボコになった」といったトラブルが生じる可能性はゼロではありません。

昔は“自由診療”として医師の裁量で“再生医療”が実施されていたのですが、再生医療の安全を守るため2014 年 11 月、「再生医療等安全性確保法」が施行されました。この法律に基づいて、再生医療を提供しようとするクリニックは治療内容を厚生労働省に報告する義務が生じるようになったのです。

もし、あなたが美容クリニックなどで脂肪幹細胞注入法による若返り術や豊胸術の施術を検討している場合には、そのクリニックが規定の「再生医療等提供計画書」を提出して受理された施設であるかどうかをあらかじめ確認するようにしましょう。

クリニックのホームページなどに記載されていない場合にはカウンセリングの際にドクターに確認するといいでしょう。

また、カウンセリングの際には施術を受けるメリットとデメリットについて十分に納得できるまで説明してもらうようにしましょう。こうして安全性の審査を受けたクリニックで経験豊富なドクターにかかることで、リスクをひとつでも減らせるといいですね。